「ホスピタリティを仕事に」


さる10月27日、連続講演会「仕事と暮らしのつくり方」第四回が開催されましたので、その模様をレポートしたいと思います。第四回は、第一ホテル両国の社長をなさっておいでの中田徹男さんに、ホテル業の魅力をたっぷり語っていただきました。

中田さんは本学ドイツ語学科の四期生なので、私たちの大先輩にあたります。在学中からホテル研究会を立ち上げ、ホテルの世界を知ろうと積極的だった中田さんですが、仲間と実習にと出かけて行った老舗ホテルで、あるショッキングな体験をしました。そのホテルで中田さんたちにあてがわれた仕事は「ランドリー」、つまり洗濯物を延々と洗いつづけるだけの仕事。しかもガレージ脇の裸電球一本の部屋での寝起き。

つらい思いをした中田さんは、「いつかは自分が総支配人になってやる!」と夢を抱きます。本学卒業後に第一ホテルに入社、ベルボーイやフロントなどのさまざまな職務を経験したうえで、2000年、第一ホテル両国の総支配人となって夢を実現させました。

ホテルの総支配人とはいわば現場の総監督のこと。おもてなし(=ホスピタリティ)の現場が大好きな中田さんだけあって、ホテルのサービスについて語るときにはとくに熱がこもります。中田さんによれば、ホテルのサービスとは、人が人にしてさしあげる「人的サービス」のこと。そのサービスに笑顔と言葉づかいと挨拶はもちろん必要ですが、それに加えて、お客様一人ひとり異なるニーズを察知したうえで、ニーズにぴったり見合ったサービスをさりげなく提供しなくてはなりません。そのためには絶えずアンテナを張り、勘を磨き、お客様の言葉から改善点を見つける努力が欠かせません。

学生時代の夢を実現させた中田さん。しばらく総支配人と社長の仕事を兼任していらっしゃいましたが、今年5月からは社長として経営一本に専念しておいでです。「これからの目標は?」との質問には、「人材を充実させたい。志の高い人を採りたいし、社員の能力をあげたい」とのこと。「採用する側は幹部候補生を採りたいんです。これからは男も女も関係ありません。面接では、仕事が好きだとアピールできることはもちろん、自分の目標をしっかり示してほしい」との明確なお言葉に、インタビュアーの2人もフロアーの聴衆も、深く頷いていました。

 

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