「国際機関で働く」

英語学科では昨年度から「仕事と暮らしのつくり方」という連続講演会をはじめました。毎回ゲストを招いて、現在どんなお仕事をされているのか、どうしてそのお仕事をされるに至ったのかを、大学時代にまでさかのぼって詳しく伺います。職業人の方々の生の声が聞ける貴重な機会です。

さる5月12日には、今年度一回目の講演会が開催されました。お題は「国際機関で働く」で、ゲストは橋本直子さん。橋本さんは、国連代表部や国連難民高等弁務官事務所などを経て、現在、ジュネーブに本部のある国際移住機関(IOM)の駐日事務所に勤めていらっしゃいます。そんな橋本さんのお話を、本学科の学生3人が司会役・インタビュアー役となって伺いました。

橋本さんの大学時代はサークルにバイトに励む毎日だったとのこと。それが海外のニュースを翻訳するボランティアをはじめ、インターカレッジで勉強するようになって、国際関係学に傾倒していきます。決定的だったのはセルビアでのボランティア。孤児となった子どもの描いた絵には戦禍に逃げまどう人々がいて、そのとき、橋本さんは政治が人々の生活を根底から変えてしまう現実を痛感したといいます。

「国際問題に関心があっても、いきなり危険な地域に飛び出して行くのではなく、まずあなたの地域から。身近なところにも海外の方がたくさんいらっしゃいます」「語学力はあって損するものではありません。英語とそしてもうひとつの言語を頑張っておきましょう」等々、たくさん貴重なアドバイスをくださった橋本さん。お薦めの本も、『世界がもし百人の村だったら』、犬養道子の『人間の大地』、昨年文学界新人賞をとったシリン・ネザマフィの『白い紙』など、読みやすいものを挙げてくださいました。

司会とインタビュアーの3人は「私たち、こういうことやるのはじめてなんです」と最初は緊張気味でしたが、橋本さんと呼吸を合わせつつ、聴衆へのつなぎ役を見事に果たしました。あっという間に感じられた90分でした。
 

 

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